5月のADP民間雇用者数は12万2000人増と予想を上回り、2025年1月以来の勢いを見せた。医療偏重だった雇用が多業種に広がり、労働市場は「経済」としての活気を取り戻しつつある。一方で情報サービス業の削減や賃金上昇の鈍化も。3.8%のインフレが続く中、6月のFRB会合での利下げ期待は薄く、堅調な雇用統計が金利据え置きを後押しする格好だ。 労働市場は6月3日、5月の状況を伝える「絵はがき」を送ってきた。そのメッセージは「まだ元気にやっているから、心配しないでほしい」というものだ。 オートマチック・データ・プロセッシング(Automatic Data Processing:以下、ADP)が発表した5月の民間雇用者数は12万2000人増と、市場予想の11万人を上回り、2025年1月以来の力強い伸びを記録した。前月分はわずかに下方修正されたが、ADPの統計修正はもはや自然の摂理のようなものだ。ただ、このトレンドによって、誰もが注目する中央銀行界の新星、ケビン・ウォーシュが臨む6月16日の会合は、少しばかり恐怖心の薄れるものになりそうだ。...